【体験談】オーバートレーニング症候群とうつ病【薬物療法実施】

【体験談】オーバートレーニング症候群とうつ病【薬物療法を行いました】

 

こんにちは、Kenです。

重度のオーバートレーニング症候群に陥ると抑うつ状態になり、うつ病を始めとした様々な精神疾患を発症する確率が高いです。

私もその一人でした。

先日下記のTweetをしました。

オーバートレーニング症候群に陥ってから1年くらいで慢性疲労は無くなっていきました。しかし、抑うつ状態は継続していて、悩まされた症状は強い強迫観念でした。

・家の鍵や窓、ガス栓を閉めたか不安で何度も確認する

・普段なら気にしないような汚れでもすぐに手を洗いたくなる

などです。

上記のTweetを深掘りしつつ、オーバートレーニング症候群をきっかけに発症した抑うつ状態や精神疾患を私の体験談とともに解説します。

 

 

オーバートレーニング症候群とうつ病の関係性【徹底解説】

オーバートレーニング症候群とうつ病の関係性【徹底解説】

オーバートレーニング症候群でうつ症状が出る場合は、オーバートレーニング症候群の症状としては重症であることが多いです。

※オーバートレーニング症候群の症状については下記にて解説していますのでこちらからどうぞ。

オーバートレーニング症候群とその症状について【実体験を元に解説】

オーバートレーニング症候群とその症状について【実体験を元に解説】

 

そもそもうつ病の発症の原因は強い精神的ストレス、肉体的ストレスが長期間続いていくうちに脳内の「セロトニン」や「ノルアドレナリン」「ドーパミン」といった神経伝達物質の働きがバランスを崩す、または分泌量が減る事で日常生活に支障をきたす程のさまざまな症状が出現する脳の病気とされています。

発症のメカニズムを知るとオーバートレーニング症候群にて抑うつまたはうつ病を引き起こすリスクが十分にあることがわかると思います。

 

オーバートレーニング症候群から引き起こされるうつ症状の種類

・意欲、興味の減退

・性欲の減退

・不安、焦燥感、神経過敏

・睡眠障害(不眠)

・疲労、倦怠感

症状には個人差があるので、上記が全てではありませんが、このような症状が現れます。

結論としてはうつ病とほぼ同じ症状が出ると思っていいです。

 

うつの症状はすぐには現れなかった

私の場合はオーバートレーニング症候群を発症してからすぐにはうつ症状は出ませんでした。

肉体的な疲労が1年くらいで徐々に良くなってきて、それと引き換えにその辺りから段々精神的症状が出てきたように感じました

主に悩まされた症状は下記のとおり。

 

✔︎ 物音に敏感になった

これは普段通り寝ようとした時に、いつもは気にしたこともないのに時計の秒針を刻む音が物凄く大きく聞こえるように感じるようになりました。それがしばらく続き、不眠になったので、時計を外して倉庫にしまいました。

 

✔︎ 神経過敏になり、色々なことに不安を感じるようになる

・家の鍵や窓、ガス栓閉めたか不安で何度も確認してしまう

・相手に伝えたことがちゃんと伝わったか不安で何度も伝えてしまう

・車で歩行者の近くを走行した際に誤って轢いてないか不安で確認に戻ってしまう

・普段なら気にしないような汚れでもすぐに手を洗いたくなる

細く言えばもっと色々ありますが、ざっとこんな感じです。この不安症が一番消耗し疲労しました。

これがどんどん酷くなり、のちに私は強迫性障害を発症します

 

✔︎ 睡眠障害が悪化する

オーバートレーニング症候群発症当初から寝付けないなどの症状はありましたが、寝付けたとしても早朝覚醒や中途覚醒してその後眠ることができないということが多くなりました

例えば、朝8時に起きる予定なのに7時に目が覚めてしまい、普段二度寝できるはずが、なぜか眠れずに疲れて怠いまま、ぼーっと1日を過ごすことになる日が増えました。仕事の日はかなりの地獄でした。

上記のような感じでオーバートレーニング症候群から発症するうつ病は様々な不快な症状が現れます。

次項ではこのような症状が出た場合どうすればいいか解説します。

 

オーバートレーニング症候群によりうつ症状がでた場合の3つの対策法【経験談】

オーバートレーニング症候群によりうつ症状がでた場合の3つの対策法【経験談】

オーバートレーニング症候群によるうつ症状が出た場合の3つの対策法を経験談を元に解説します。

①トレーニングは休止して体を休養させる、無理をしない

②陽の光を浴びて生活リズムを一定にし、バランスのとれた食生活を心がける

③メンタルトレーニングをする(心を育てる、瞑想する)

上記の通り。

こんなのよく言われている当たり前の事という意見が聞こえてきそうですが、この当たり前のことが以外にできていなくて、そして効果があります。

私も実践して改善していったので参考にしてみてください。

一つずつ解説します。

※上記の事項は精神安定剤や抗うつ薬を飲むまではいかないかなという症状の方向け、あるいは既に薬物治療をしていて、補助的に取り入れて早期回復を目指したい方向けです。死ぬことを考えてる、そんな事できる余力もないと感じられる方はまずは心療内科やメンタルクリニックなどで診察を受けてから導入を検討してください。

 

①トレーニングは休止して体を休養させる、無理をしない

軽度のトレーニングをしても何も問題がない方はできる範囲で軽くトレーニングするのはいいと思います。

そうでない方は無理をせずに体を休めて負担をかけないようにしてください。

気持ちいいストレッチや散歩くらいがいいかなと。

それが結果的に早期回復に繋がります。

 

②陽の光を浴びて生活リズムを一定にし、バランスのとれた食生活を心がける

日中に太陽光を浴びることでセロトニンが作られ、夜メラトニンの分泌が増えることにつながるので良い睡眠を得られるようになります。

また、起きる時間だけでも一定にすることで生活リズムが安定する結果もあるみたいなので実践したほうがいいですね。

今日はたくさん寝たいという方は普段の起床時間より2時間遅く起きるまでならあまりリズムを崩さないみたいです。

後は基本ですが、出来るだけ自炊して、バランスのいい食生活を意識するということです。

脳細胞の回復、ホルモン分泌に必要な栄養がしっかり取ることで身体の機能が安定し、早期回復が期待できると思います。(具体的な食事内容は後ほど記事にします)

 

③メンタルトレーニングをする(心を育てる、瞑想する)

オーバートレーニング症候群になりやすい方は真面目で几帳面で責任感が強いと言われることが多いです。

その真面目さ几帳面さを生かして、禅の知恵を取り入れ心を育てる事をオススメします

私は初期仏教のスマナサーラ長老の本を読んで心を育てる事を学びました。

オーバートレーニング症候群に陥った方や、いつも頑張りすぎて練習しがちな人は、トレーニングを休んでいる間に心を育てる事(メンタルトレーニング)ができるいい機会だと思い、学んでみてください。

結果的に良い予防策にも治療法にもなると思います。

下記に何冊か厳選しました。

 

✔︎ 現代人のための瞑想法―役立つ初期仏教法話

心が安定する瞑想法がこの一冊で網羅できます。

瞑想初心者の方にもわかりやすく説明してあるので是非読んでみてください。

 

✔︎ 慈悲の瞑想〔フルバージョン〕――人生を開花させる慈しみ

 

✔︎ 一生、仕事で悩まないためのブッダの教え: シンプルに考える、自由に生きる 

上記二冊とは違いこちらは仕事に対しての姿勢だったり、心が楽になる生き方を説明している本です。

私もこの本を読んで何度も救われた経験があるし、今までの人生において仕事や生き方に対しての自分の考え方や物事の捉え方の基礎にもなっています

凄く勉強になる事ばかり書いてあるのでオススメです。

スマナサーラ長老の本は読んでいるとなぜか心が穏やかになり引き込まれて読み終わった後は心がスーッと軽くなります

値段もお手頃なのでぜひ読んでみてください。

そのほかにも自身でストレス解消になるものがあれば、どんどん実施したほうがいいです。

例えばカラオケするとか、ストレッチするとかゲームするとかなんでもいいと思います。

心が動きたい方向にそのまま動かしてあげることが大切だと感じました。

 

オーバートレーニング症候群のうつ症状に対する薬物治療

オーバートレーニング症候群のうつ症状に対する薬物治療

オーバートレーニング症候群から発症するうつ病、他の原因から発症するうつ病どちらに関しても重症であればあるほど抗うつ剤や精神安定剤、睡眠導入薬などの処方が必要になると思います。

過度な肉体的、精神的ストレスが原因で不足してしまったセロトニンやドーパミンの量を調節し、うつ症状をはじめとした不快な症状をなくすため、通常の脳機能の状態を維持する必要があるからです。

具体的に使用される薬はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)などが代表的です。

もちろん症状によって処方される薬は様々ですが、一例として私の例を紹介します。

 

オーバートレーニング症候群から強迫性障害を発症

上記でも説明しましたが、

・神経過敏になり、色々なことに不安を感じるようになる

・睡眠障害が悪化する

この二つの症状はどんどん酷くなり、日常生活もままならなくなってきたので、近くのメンタルクリニックに行きました。

行く前からネットで調べて理解していましたが、診断結果はオーバートレーニング症候群のうつ症状から「強迫性障害」という精神疾患を発症していました

強迫性障害(OCD:Obsessive Compulsive Disorderの略)とは、自分の意思に反して、不合理な考えやイメージが頭に繰り返し浮かんできて、それを振り払おうと同じ行動を繰り返してしまう病気です。症状としては、抑えようとしても抑えられない強迫観念と、それによる不安を打ち消すために無意味な行為を繰り返す強迫行為があります。

引用:無意味な行為が止められない~強迫性障害

症状は上記でも説明しましたが、

・家の鍵や窓、ガス栓閉めたか不安で何度も確認してしまう

・相手に伝えたことがちゃんと伝わったか不安で何度も伝えてしまう

・車で歩行者の近くを走行した際に誤って轢いてないか不安で確認に戻ってしまう

・普段なら気にしないような汚れでもすぐに手を洗いたくなる

とにかく何度も確認したりするので時間を浪費してしまい、心身ともに消耗し日常生活が困難になりました。

 

治療法はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と睡眠導入剤と認知行動療法

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)とは

うつ病では脳内のセロトニンなどの量が少なくなっている。脳内のセロトニンが不足すると不安や気分の落ち込み、無気力などといった症状があらわれる。

脳内に一度放出された神経伝達物質などが細胞内へ回収されることを「再取り込み」という。神経伝達物質であるセロトニンの再取り込みを阻害すると脳内のセロトニンの量が増える。

SSRIはセロトニンの再取り込みを阻害することで脳内のセロトニン量を増やし神経伝達を改善して、抗うつ作用をあらわす。

引用:SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の解説|日経メディカル処方薬 ...

医師との相談の結果、パロキセチンというパキシルのジェネリック薬と、眠れない時に頓服用としてエチゾラムを処方してもらい治療が始まりました

パロキセチンは徐々に薬の量を増やしていき、最終的には40mgでストップしました。

パロキセチンのおかげで強迫観念や強迫行為は少なくなり、脳内のセロトニン濃度も正常になったせいか、早朝覚醒や中途覚醒なども段々なくなっていきました

完全に強迫観念がなくなったわけではないですが、強迫観念が起きても認知行動療法の「曝露反応妨害法」にて対処しました。

「曝露反応妨害法」とは簡単にいうと強迫行為を我慢するということです。

以前は我慢することのできなかった強迫行為をパロキセチンのおかげでなんとか我慢できるようになったのはすごく嬉しかったです。

 

 ✔︎ 強迫観念、強迫行為を乗り切るコツ

鬱症状が酷くて不安感が強く出ている方もいると思いますので、私が実践した事を説明します。

強迫観念が起きても少し時間が経てば、和らいでくる性質があります。

なのでその時はものすごく不安でも我慢して強迫観念が和らぐのを待つと乗り切れる場面が増えます。

日常に例えると、急に土砂降りの雨がきて嵐が過ぎ去り、晴れるのを待つイメージです。

それの繰り返しで強迫行為をしないでも大丈夫だと身体に慣れさせる事が重要だと感じました。

どうにか強迫行為をしないようにすることで、症状を酷くせずに回復を目指せます。

実際に私もこの方法で一度完治しました。

 

重度のうつ病は心療内科やメンタルクリニックで診察してもらう事

上記では私の例を解説しましたが、重度のうつ症状により日常生活にまで影響が出ている場合は心療内科やメンタルクリニックで診察してもらったほうがいいです。

薬で症状を抑えて認知行動療法を行う事で回復が見込まれるからです。

なので、なぜ発症したかなどわかる範囲でしっかり医師に説明し、症状にあった薬を処方してもらい、症状が良くなれば、上記で説明したオーバートレーニング症候群によりうつ症状がでた場合の3つの対策法【経験談】を取り入れながら療養してください。

この記事が少しでもオーバートレーニング症候群で苦しむ方の救いになれば幸いです

2 件のコメント

  • はじめまして。
    記事読ませていただきました。
    自分もトレーニングが大好きで週に6〜7回2時間みっちりトレーニングをしてました。
    昨年の5月からめまいが出始め、感染症にもかかりました。少し症状が落ち着いたと思いトレーニングをすると、やはりめまいと動悸がしていて、最近は休養してます。
    病院に受診して色々検査しましたが、異常は見当たらなかったです。
    北海道に住んでいてオーバートレーニングを診察してるところがないので、診断されたわけではないのですが、症状が似ていたのでコメントさせていただきました。

    • おかザップさん
      はじめまして。
      記事をご覧いただきありがとうございます。

      現在もトレーニングをされるとめまいや動悸の症状が現れるとのことで大変辛い思いをされてるかと思います。でも早いタイミングで休養したのはいい判断だと思いました。現代でもオーバートレーニング症候群を診察してくれる病院は少なく、スポーツ内科などに行かないとわからないので中々探すのが難しい状況ですよね。オーバートレーニング症候群の判断は難しい部分もありますが、内科などで通常の検査を受けて異常がなければ、オーバートレーニング症候群の可能性は高くなるので、しばらく安静にして過ごすのが最善です。詳細はお問い合わせよりお返事いたします。コメントありがとうございました。

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    ABOUT US

    筋トレを愛し、筋トレをすることに取り憑かれた男。  
    2012年4月かっこいいカラダを目指すために筋トレ開始→2013年3月週5~6日、1日2時間~3時間ジムで限界を超えるハードトレーニング→2013年7月オーバートレーニング症候群発症→2018年6月完治→2018年7月トレーニング再開→2018年9月オーバートレーニング症候群再発→2019年10月ホームジムにてトレ再開  
    もう一度かっこいい体を作りあげることを目指して日々生きています。