こんにちは、Kenです。
重度のオーバートレーニング症候群を発症してから完治まで約5年かかりました。
高負荷スポーツはオーバートレーニング症候群を発症するリスクが高くなります。
競技人口が多いサッカーもその一つです。
先日、下記のツイートをしました。
サッカー選手はオーバートレーニング症候群を発症する方が多く、重症化するケースも少なくないので良くメディアで取り上げられています。
体に高負荷がかかるスポーツやサッカーは消耗が激しく、自分を追い込んだりする事が日常化し、知らずのうちに身体の回復機能が間に合わない状態になるからです。— Ken@kintore×car×cats (@kintoredietblog) July 6, 2019
サッカー選手はオーバートレーニング症候群を発症する方が多く、重症化するケースも少なくないので良くメディアで取り上げられています。
体に高負荷がかかるスポーツやサッカーは消耗が激しく、自分を追い込んだりする事が日常化し、知らずのうちに身体の回復機能が間に合わない状態になるからです。
サッカーは競技人口が多いので、それだけオーバートレーニング症候群を発症する方も多く見られますが、最近ではメディアでもよく取り上げられるようになってきました。
サッカーをはじめとした高負荷スポーツ競技と、オーバートレーニング症候群の発症メカニズムの関係性、部活動や仕事でも気をつけるべき点など、経験談を元に解説します。
なぜサッカー選手はオーバートレーニング症候群を発症する方が多いのか?
サッカーに限らず、高負荷競技(マラソン、ボディビル等)は体へのダメージや消耗が激しいため、オーバートレーニング症候群を発症するリスクが元々高いです。
その中でもサッカーは日本で人気のスポーツであり、競技人口も多く、メディアへの露出も多いため、有名な選手がオーバートレーニング症候群を発症するとすぐに報道されます。
・森崎浩司、和幸 選手 ・権田修一 選手 ・市川大佑 選手 ・大久保嘉人 選手 ・藤田のぞみ 選手
その結果、一般の方たちは、オーバートレーニング症候群はサッカー選手が発症しやすいんだと思うようになり、広く認識されているのが現在の状況です。
上記の状況も踏まえた上で、サッカー選手にオーバートレーニング症候群を発症する方が多い理由と傾向をまとめました。
その①:そもそも競技が高負荷 その②:指導者や選手が長時間練習すれば上手くなるという考えを持っている その③:回復時間が軽視されている その④:海外遠征や代表戦、メディア対応など過密スケジュールでストレスフルな環境
その①:そもそも競技が高負荷
サッカーは前後半45分ハーフ、合計90分間試合が行われますが、その間、選手は全力疾走やジョギング、ハーフダッシュなどを連続して行なっているため、止まっている時間がほぼありません。
その中で常に周りを見渡して、仲間の位置や、相手選手の距離感などを把握し、パスやシュートなどの選択を即座に行います。
頭脳も使ったプレーをするので身体の全ての機能をフル動員して競技を行います。 どう考えても高負荷なので無理するとすぐにオーバートレーニング症候群を発症しますね。
私も小中高とサッカー経験者ですが、本気で真剣にプレーすると、かなり消耗して本当に体力的に辛い競技です。
多分現在では15分間もプレーできないですね。断言できます。
その②:指導者や選手が長時間練習すれば上手くなるという考えを持っている
サッカー界に限った事ではありませんが、日本は昔ながらの根性論練習が広く根付いていて中々抜け出せていません。
指導者は選手のことを考え、オーバートレーニング症候群と怪我のリスクを考えて、短時間で内容の濃い練習をさせて、残りの時間をアクティブレスト(積極的休養)に当てるべきです。
そうする事で身体はしっかりと休める事ができ、次回練習時のパフォーマンスがアップし、選手も時間に余裕が生まれて、ストレスを解消できてメリットしかないです。
選手も含めたサッカーやスポーツ関係者は検討すべき問題だと思います。
その③:回復時間が軽視されている
上記の問題と少し似ていますが、サッカーは「練習すればしただけ上手くなる。だからできる限り毎日どんどん練習すべきだ。」と思い込みがちです。
そう考えている指導者の方も多いかもしれません。
間違いではありませんが、そんな状況を続けていればオーバートレーニング症候群や怪我のリスクが高まり、逆にパフォーマンスは低下し、最悪引退にまで発展してきてしまうので、回復に時間を当てることはとても重要な要素です。
練習時間と同じくらい回復時間をしっかり取り、万全な状態で次回のトレーニングや試合に臨む。 その繰り返しで選手は成長していきますので、限られた時間の中での集中したトレーニング、トレーニングに見合った回復時間をしっかりと確保して、コンディションを整えることが大切です。
その④:海外遠征や代表戦、メディア対応など過密スケジュールでストレスフルな環境
世代を問わず代表選手クラスになるとW杯をはじめとした海外での試合や練習などがあり、中2〜3日でとてもハードな試合することになるので選手はかなり疲弊してしまいます。
また、時差の問題や、現地メディアへの対応など慣れない環境下で、ホルモンバランスを司る副腎機能もかなり疲労しますので、オーバートレーニング症候群を発症する引き金になりやすいです。
市川大佑選手は五輪、年代別代表、A代表を掛け持ちし、この過密スケジュールが原因でオーバートレーニング症候群を発症しました。
トップ選手だけではなく、部活などで全国を目指す学生の方も過密スケジュールで疲労している可能性が十分に考えられますので、注意が必要です。
【サッカー】オーバートレーニング症候群を防ぐために本人と周囲の方が考慮すべきこと【高負荷スポーツ】
オーバートレーニング症候群を発症すると、身体の回復機能に問題が生じ、日常生活にも支障が出てきて、最悪の場合、競技復帰が難しくなるケースもある病気なので十分注意が必要です。
私は重度で精神障害も患い、再び運動できるようになるまで5年もかかっています。
指導者、トレーナー、保護者の方々はサッカーや高負荷スポーツを行う選手、お子様がオーバートレーニング症候群を発症しないように普段から選手との信頼関係を築き、身体の変化を感じ取る能力が必要です。
オーバートレーニング症候群を発症させない為に見極めるべきポイントは3つあるので紹介します。
①:風邪で体調を崩した時 ②:トレーニング時の身体の調子を0〜10段階で記録する ③:選手の回復力を把握し、適切なトレーニング計画を立てる
①:風邪で体調を崩した時
激しいトレーニングをした後は免疫力が大幅に低下します。
そして風邪を引き、体調を崩すことに繋がります。
それが最後のひと押しとなり、オーバートレーニング症候群を発症するのです。
なので、指導者や保護者の方は、選手が風邪や体調を崩した時はすぐに休養させて、トレーニング強度は高すぎないか?など考察し、練習プランの見直しを検討してください。
病み上がりの練習もいきなり負荷の高い練習をするのではなく、軽い練習から初めて、徐々に負荷を上げていくのがいいと思います。
②:トレーニング時の身体の調子を0〜10段階で記録する
これを選手自ら実施することで身体の調子に変化がないか検査することができます。
点数が低い状態が続く場合は、体がオーバートレーニング気味で疲労している可能性が高いので注意が必要です。
手軽に検査できますので、予防という観点から積極的に取り入れるといいと思います。
③:選手の回復力を把握し、適切なトレーニング計画を立てる
選手本人ももちろんですが、指導者や保護者も認識しなければならないのは、サッカーなどのハードトレーニングは身体を破壊して消耗させる行為だということです。
トレーニングの負荷から体が回復することで前回よりも身体機能や技術が向上します。 回復を無視し続ければただ身体を痛めつけていじめているだけ。 そのトレーニングと回復のバランスを見誤ることでオーバートレーニング症候群を発症してしまう。
回復力の把握には個人差があり、判断するのが難しい分野でもあります。
選手本人が自分の回復力を把握する為にも、上記で記載した10段階のパフォーマンス記録を参考にして、情報を指導者と共有し、自分にあったトレーニング計画を実行することがオーバートレーニング症候群を未然に防ぐことに繋がると思います。
✔︎ もしオーバートレーニング症候群を発症してしまったら.....
オーバートレーニング症候群を発症してしまったかもしれないと感じたら、すぐにトレーニングを休養し、回復することに専念してください。
オーバートレーニング症候群を完治させるための最高の治療法は休むことです。
✔︎ オーバートレーニング症候群は身近に存在している
オーバートレーニング症候群を発症したサッカー選手や他のスポーツ選手、スポーツ愛好家の方で共通しているのは、真面目で責任感が強く、一生懸命競技に向き合っていることです。
自分のトレーニング内容や成績に納得できない選手がそれを改善しようと、休日にもかかわらずトレーニング量を増やしたり、周囲からの期待やプレッシャーを感じていると心身ともに疲弊し、悪循環に陥り、結果オーバートレーニング症候群を発症します。
普段から仕事で完璧を求めて自分を追い込んでいるようなサラリーマンの方も発症してしまう可能性があるので十分注意してください。
私はオーバートレーニング症候群と5年間向き合い、その怖さを十分理解しているつもりです。
サッカーなどの部活をやっている学生の方や社会人の方でも不安なことや質問などあればいつでも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
少しでも皆さんの力になれるようこれからも発信し続けていきます。
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